小6の子供(女子)が起立性調節障害と診断されてしばらくたちます。
天気や気候によって波があるとはいえ、最近は少しずつ症状も落ち着いてきているのですが、まだまだ万全とはいえません。
そんな中、学校の先生たちがすごく理解があるので、ありがたいなと思っています。
今回は、そんなお話です。
起立性調節障害とは
あまりメジャーな疾患ではないので、最初にご存じない方のために起立性調節障害の説明を少し。
起立性調節障害(OD: Orthostatic Dysregulation)は、主に思春期に好発する自律神経系の不調からくる「身体の病気」です。
起立性調節障害の子供は、循環系の自律神経機能の調整不全により、脳や全身に必要な血液が行き渡らないので、立ちくらみやめまい、動悸、朝起き不良、倦怠感や頭痛・腹痛など、さまざまな症状を現します、起床時に症状が強く現れて、登校できなくなる子どももいます。
朝の不調が不登校の初期症状に似ているため、心理的問題を指摘されたり、「怠け(なまけ)」や「さぼり」と誤解されたりして、辛い思いをすることもあります。
*「起立性調節障害対応ガイドライン」岡山県教育委員会から引用
わたしが小・中学生の頃から、この症状がある子はいたでしょうし、わたしも10代の頃は、よくめまいがしていた気がするのですが(←だいぶ前なので忘れました(^^;))、この病名も病気もほぼ知られておらず、「若い頃はだるかったり、めまいしたりするっていうし~」程度の話で片づけられていた気がします(^^;)
家族の理解
わたしは現在、子供、私の父&母と実家で4人で暮らしています。
子供に「めまいがする」とか「昼頃までしんどい」等の症状が出はじめたとき、わたしも私の父母(子供の祖父母)も
『好き嫌いするからや~ん』
とかいって緑黄色野菜や肉などを多く食べさせようとしたり
『最近よくみているYou Tube(タブレットからのブルーライト)が原因かも』
と思って時間を厳しめに制限したりしました。
また、学校での人間関係が上手くいっていないのかとも思い、いろいろ聞いてみたりもしました。
しかし、症状は改善せず、むしろ悪くなっていく気すらする時期もありました。
幸いにして小児科の先生に早めに診断してもらえたのですが、かかりつけのお医者さんにODについての感受性というか、敏感さがなかったら、かなりしんどいことになっていたと思います。
わたしは起立性調節障害について、名称はきいたことはあったんですが、『光をあてて治療するの?』くらいの超いいかげんんな認識だったので、主治医の先生にうかがいながら、いろいろ調べました。
70代のわたしの父母はわたし以上に何も知らず、子供のしんどさの原因らしきものがわかっても、最初は今一つ納得できない様子でした。
『若い人は、朝は眠いもの』『シャキッとできないのは、気合が足りないから』という思いが強かったようです。
しかし、起立性調節障害についての読みやすそうな本をみせたり、岡山県教育委員会が作ったガイドラインを渡したら読んでくれ、さらに主治医の先生と会話する中で、徐々に『気合の問題じゃないんだ』というのを分かってくれたようです。
岡山県教育委員会がつくったガイドラインはQ&A形式多くてわかりやすく、簡単に無料でダウンロードできるので、オススメです♡
教育員会がこうしたものを作るなんて、時代もかわったもんですね。ありがたいし、すばらしい。
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/604493_5061359_misc.pdf
先生たちの理解とお友達の理解
そんなこんなで、わたしも含めて家族が知識を得つつ理解を深めようとする中、学校の方も休みがちになっていたので
『早めに先生にも相談したほうがいい』
と思い、子供の通っている小学校にも報告しました。
ちょうど、コロナが流行りだしたころで休校のこともあって、先生方もお忙しかったと思います。
しかし、親身になって話を聞いてくださり、いろいろ対応を検討してくださいました。
担任の先生も、今でも仲のいいお友達が、中学生のころ、急に朝起きられなくなってしばらく学校に来ることができなくなったとかで、その方に話を聞いてくださったり、いろいろ本を読んでくださったようです。
クラスでも病気の内容を、丁寧に説明してくださいました。
それまで、学校に朝から行けずに遅れていくと、男の子たちに
『You Tube見過ぎたんやろう』とか
『夜中までゲームしてたんやろう』とか、からかわれることもあったのですが、それもなくなり、だいぶ過ごしやすくなったようです。
理解がないとしんどさがかなり増加
今回、あらためて周りの理解のありがたさを感じたのは、保健室の先生に紹介されたZOOMでの講演会に参加したことがきっかけです。
この講演会では専門医の説明のほか、起立性調節障害で今はだいぶ体調がよくなっている、10代後半から20代の人たちの話がありました。
その当事者のみなさんが口をそろえて言っていたのが、学校の先生や友達に理解されず、しんどかったということです。
保健室には1時間しかいちゃだめ、という鉄壁のルールがあり、1時間たつと保健室から出されて、フラフラしながら椅子に座っていたり、
転校する時、同級生に『今度の学校では、頭がいたいとか、めまいがするとか言わずにがんばれよ~』といわれ、『サボっていると思われていたんだ』とショックを受けたり。
うちの子も、以前はできていたことができなくなったり、傷ついていることは多々あるとは思いますが、キーパーソンである学校の先生たちが協力的で本当によかったです。
担任の先生だけでなく、教頭先生、保健室の先生はじめ学校自体に理解がある気がします。
おわりに
私自身、起立性調節障害については、まだまだ知らないことが多く、というか知っていることの方が少ない状態です。
子供の体調をみながら、子供の意向をよく理解して、日々生活していきたいと思いますが、なんといってもわたし自身が明るく、ささいなことでは動じないことが大切なんだろうな~と、思っています。
状況に気分が左右されやすいタイプなので、なかなか明るくどんと構えるということができないのですが、心がけたいなとは思っています。
お母さんの状態って、子供に多かれ少なかれ影響しますものね(^^;)
起立性調節障害については、もし『うちの子そうかな』と思われたら、お医者さんにご相談されるのが第一かと思いますが、資料としては先に挙げた
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/604493_5061359_misc.pdf
のほか
こちらの本(↓)もわたしは分かりやすかったです。