約3週間前、図書館で垣谷美雨さんの本を見つけて、一度に3冊、借りてきました。
中学生の娘が修学旅行に行っていた数日の間に
『避難所』は一気読み。
しかしその後、娘が帰ってきて
普通の生活ペースに戻ってからは
なかなか落ち着いて本が読めず
2冊目に読み始めた
『うちの父が運転をやめません』と
『代理母はじめました』は
貸出期間を延長してもらって
今、読んでいる途中です。
垣谷さんの本は、どれも読みやすくて
フィクションだけどディテールが
『あるある』と感じることが多く
とても好きです。
また終わり方が希望が持てるものが多く
『垣谷さんなら、ひどいバッドエンドはないだろう』と勝手に思っています(^^)
そんなところも、私が垣谷さんの本を気軽に手にとれる要因かもしれません。
で、読み終わった『避難所』なんですが
東日本大震災で命からがら助かった人たちの
避難所生活のお話です。
椿原福子、漆山遠乃、山野渚という
家族関係も年齢も異なる3人が主人公。
女性視点で描かれた避難所生活が
会話も避難所の様子もリアルに描写されています。
そして、山野渚の小学生の息子以外の
ここに出てくる男性たち、特に年配男性がひどい!
フィクションとわかっていても
感情移入しながら
『まじか〜、こんな人、本当にいる?』
と唖然としながら読みはじめ
しかし、途中からは
『やっぱりこういう人、いる。たくさんいる』
と、これまでの人生ですれ違った
クズ行動をしそうな人の顔を思い浮かべて
怒りを覚えました。
最後には女性たちで協力しながら
道を見つけることができて
よかったとホッとしたり。
読んでる間、感情が波打って、なかなか大変だったです😅
酷い男性たちの行動として描写されていたのは
★避難所にある間仕切りを『避難所ではみんな家族』ということで使わせない。
→白雪姫のような目立つ美人・漆山さんは授乳中にとても困る。着替えでも困る。
→女子高生たちも困る。
★生理用品の管理をしているのが男性。
★義援金は世帯主に振り込まれ、夫が亡くなった漆山さんの分は義父が受け取り、福山さんの分はダメ夫が独り占めして勝手に外車を買ってしまった。
★避難所の炊事は女性の仕事で無償。
★アフターピルが避難所に届けられた時には、性犯罪を許容するかのような発言もあったり
などなど、たくさん、たくさ〜ん書かれていました。
ふ〜、ちょっと一息/
一番気になったのが、間仕切りが届いているのに
主人公たちがいる避難所ではしばらく使わなかったという描写。
他の酷い話は『絶対あるよね。そういうこと』と
酷いなりに想像がついたのですが
『間仕切りを使わないってホンマかいな!?』
とこればっかりは思いました。
だって、女性はもちろん、男性たちだって
年齢に関係なく、プライバシーがあった方が落ち着くでしょ?
気持ちに余裕が出るんじゃない?
で、気になってネットで調べてみたんですが
少なくとも10年以上前の東日本大震災の頃は
実際に何箇所かそういう間仕切りを使わせない
避難所があったみたいですね。
ネットの情報で真偽不明なところはありますが、雨宮処凛さんもそういうことがあったと書かれていたし、本当っぽい。
理不尽だね〜。
怖いね〜。
本の中では、年配の男性リーダーが率先して間仕切りを使わない方向に持っていき
若めの男性は間仕切りを使いたがってましたが
避難所のようなところを使う緊急時って
往々にして昔ながらの価値観を持った
年配男性の発言力が大きくなりがちなんでしょうね。
年配の男性でも、フラットな感覚の人も多くいるんでしょうが、声は控えめだったりするんだろうな。
そのへん、男尊女卑の人が避難所のリーダーになると、えらい大変なことになるのが、わかりました💧
舞台は田舎(ごめんなさい)だから
『絆(きずな)』を強調して余計に
こんな風になっっちゃったところもあるかもしれませんが
都市部だと、また別の問題が起こってそう。
(より無法地帯っぽくなるとか・・・)
私は関西在住で、普段は東京ほど地震はないのですが、南海トラフをはじめいつ大災害が来てもおかしくない状況なんですよね。
災害も怖いけど、その後の生活も辛く、理不尽なことがたくさん降りかかってきそう。
家族と自分を守れるように、強くなろうと思いましたよ。ほんと。
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