みなさまご存知、黒柳徹子著『続 窓ぎわのトットちゃん』を読み終わりました。
忘れないうちに感想を書きます✨
図書館の順番が待ちきれず購入!
2023年10月に出版されたこの本、世界的ベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』から、なんとなんと42年経っての続編です。
本の最初の方にも
42年前に書いた本の続きを読みたいという声があったのは、たしかだった。でも私は、どう考えても『窓ぎわのトットちゃん』より面白いことは書けない、と思っていた。
〜中略〜
だけど、私のようなものの『それから』を知りたいと思ってくださる方が多いのなら、書いてみようかなと、だんだん思うようになった。
よし!と思うまで、なんと42年もかかってしまった。
*『続 窓ぎわのトットちゃん』P3から引用
なんて書かれています。
このスケール感、ちょっと天然な雰囲気、まさに黒柳さんですね🤭
この本、だいぶ前から気にはなっていました。
でも、買うのは高いし、断捨離もしているので、地元の図書館で借りようと思っていました。
しかし、予約した時点ですでに百数十人の待ち。
数か月待ってはみたものの、まだ順番が回ってきそうにないので、思い切って購入しちゃいました✨
読んでみると、やっぱりいいな、心が洗われて元気になるな、という内容。
黒柳さん42年ぶりのメッセージ、買ってよかったです✨
せっかくなので、これから家族内回覧します。
前のトットちゃんを読んで復習しなくも、充分楽しめる
最初、続編だから、42年前の『トットちゃん』を読み直してから読んだ方がいいかな?
(↑ 大昔に読んだことがある。)
と思い、自宅内にあるはずの本を探したのですが、見当たらず(まさか、断捨離しちゃった?)。
結局、前のストーリーは復習しないまま、読み始めました。
結論からいえば、それでも全然O K✨
充分楽しめます。
でも、もしかしたら42年前の『トットちゃん』を知らない方は、そちらを読んでからの方が感動も増すかも。
/いわさきちひろ さんのイラストも健在/
『窓ぎわのトットちゃん』は、黒柳さんが青森に疎開するところで終わっています。
東京大空襲の数日後です。
そして、今回の『続 窓ぎわのトットちゃん』は、その疎開のちょっと前から始まります。
バイオリニストのパパが出征し、ママと弟、妹さんたちと青森に疎開するところが前半。
その後、青森での戦時中の生活、戦後、東京に戻ってきてからN H Kの専属女優になって、紅白歌合戦の黎明期頃の司会をされたり、人気者になっていく時期のことが描かれています。
『続 窓ぎわのトットちゃん』は徹子さんが、留学のためニューヨークに旅立つため、飛行機のタラップを上るところで終わります。
最初のトットちゃんも、今回の続トットちゃんも、旅立ちのところで終わるんですね。
素敵✨
咲くはわが身のつとめなり
戦時中に東京にいたときの『寒いし、眠いし、おなかがすいた』の章も、お母さんが戦中・戦後で奮闘するあたりの話も(やっぱり戦争って大変だったんだと実感)、女優さんになってからの話も面白かったのですが、私が一番好きな章は、戦争が終わって徹子さんが東京に戻り学生生活を送っていた頃の『咲くはわが身のつとめなり』です。
章のタイトルは、黒柳さんが戦後、東京に戻ってきてから通っていた香蘭女学校の校歌の一説からとられています。
校舎が焼けて、ミッションスクールなのにお寺を間借りして、校舎として使っていたというのも面白いのですが、
『咲くはわが身のつとめなり』という(校歌の)フレーズは、生徒たちにとってある種のスローガンのようになっていた気がする。
新しい学校に慣れるにつれて、ともだちが増えていくと、放課後にともだちのお家に寄っておしゃべるをすることもあった。そういう時も、『将来はどうしましょう?』『あなたはどうなさる?』という内容の話をしてすることが多くて、いまの女の子たちのようにアイドルのことをキャーキャー言ったり、おしゃれの話をしたりということはなかった。
〜中略〜
トットも、『どうやったら自分を咲かせられるか』ということは、いつも考えていた。
*『続 窓ぎわのトットちゃん』P129から引用
という箇所に目がひかれました。
この章にはトットちゃんの学校の先輩、兼高かおるさんも登場します。
兼高かおるさん、若い方はご存知ないかもしれませんが、1959年にTBSテレビで、最初の海外取材番組を始めた旅行ジャーナリストです。
『兼高かおる世界の旅』は31年間続いた大人気テレビ番組でした。
私も子どもの頃、家族で見ていたのを覚えています。
兼高さんの『おほほほ』といった上品な笑い方と、行動力のギャップが印象的でした。
戦後直後の時期、『自分を咲かせる』ための方法として、女性の多くは結婚を選んだと思います。そんな中、黒柳さんも、兼高さんも、仕事という核をしっかりと持ち生き抜いていらっしゃった。
なんて素敵✨
お二人とも、お嬢さまならではの陽のパワーというか、半端ないキモの座り方を感じます。
ひるがえって私はどうか。
お二人よりだいぶ時代が下り、生き方の選択肢も豊富になっているはずですが、自分を咲かせることはできているだろうか?
自分を、自分のためにも周りのためにも、ちゃんと使うことはできているだろうか?
娘と一緒に住み、一応、仕事もしている。
まずまずか?
いやいや、過去のことはしかたないけど、今後、もっと『咲かせる』ことができるのでは?
読みながら、いろいろ考えました。
おわりに
読んでいて妙に気になったのが、トットちゃんが働き出してから、トットちゃんを温かく見守ってくれる大岡龍男先生という人。
『トットさま、どちらへ?』
『トットさま、今日はどちらのお仕事?』
と、何かと気にかけてくれます。
が、ほかにはほぼ何も言わず、いつも『どちらへ?』です。
大岡先生、N H Kの文芸部に勤めていて、高浜虚子の門人でもあった人らしいのですが、不思議で素敵な人だったんでしょうね。
いいな、トットちゃん、素敵な人がたくさん身近にいて✨
これもトットちゃんの人としての器が、引き寄せるものなんでしょう。
本の最後、トットちゃんが人気絶頂でニューヨークに留学に行くとき思い出していた歌も、刺さりました。
トットちゃんが声優をしていた子ども番組、『ヤン坊ニン坊トン坊』で主役の三匹の白ザルたちが、一つの冒険を終えて次の旅に向かうときに歌う『出発のうた』です。
おわかれは かなしいけれど
しゅっぱつは うれしいな
さよなら さよなら
たくさんいって
げんきに げんきに
しゅっぱつだ
生活の中でも、何かが終わり、別の何かが始まる、おわりと始まりが同時に来ることは多々あります。
そんなとき、この歌を思い出して口づさもうかな✨
ではでは
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