夜、ニュースをみていると、目を引くニュースがありました。
「働く時間の25.5%はムダ」という調査結果が出たというものです。
この調査結果、プライムタイムのニュースで報道されていたので、すでにご存じの方も多いと思います。
しかし、あまりに気になったので、今回は、この調査結果について、ちょっと考えてみようと思います。
働く時間の25.5%はムダという意識・実態調査結果
「働く時間の25.5%はムダ」と営業担当者が回答。年間約8,300億円の経済損失
営業担当者に「働く時間のうちムダだと感じる時間の割合」を質問したところ、回答者全体の加重平均で「働く時間のうち25.5%」という結果に。この「ムダな時間」を金額換算すると年間約8,300億円になります。<HubSpot Japan調べ >
この調査、マーケティング、営業等の統合ソフトウェアサービスを提供する会社のHupSpot Japanが企画したもので、2019年12月2日、同社から発表されています。引用している部分は、ネットで公開されているプレスリリースです。
会社でぼんやりしたり、しなくていい仕事をしたりといった、無為に過ごしている時間を客観的に調べたものではなくて、あくまで働く人の意識・実態調査という形で、オンラインでのアンケートに調査したものです。
調査対象は、経営者・役員515名、法人営業担当者515名、ビジネスシーンで商品やサービスの買い手となる経営者・役員等310名の合計1340名で、結構大がかりです。
「働く時間の25.5%がムダ」と回答したのは営業担当者ということで、この時点で一瞬、「私、営業担当じゃないし、あんまり関係ないかな〜」と思いました。
しかし、さらにプレスリリースを読み進めていくと、「そうよ、そうよそうなのよ!」という箇所を発見!
何をムダと感じるのか
営業に関する業務の中でムダだと感じるものを選択式(複数回答)で質問したところ、1位と2位が「社内会議(33.9%)」「社内報告業務(32.4%)」と社内での情報共有に関するもの、次いで3位と4位が「キーパーソンとの面会ができず再訪問(26.6%)」「日々の商談の移動時間(24%)」と移動に関するものとなりました。
<HubSpot Japan調べ>
そうなんです。ムダと感じている業務のトップ2が、
①社内会議
②社内報告業務
つまり、社内での情報共有に関するものなんです。
両項目とも複数回答で30%を超えています。
3人に1人くらいは、これらをムダと感じているということですよね。
私も営業職ではないのですが、これにはとっても、うなずくところがありました。
そうよ、そうよ、そうなのよ。
社内の情報共有がムダというのではなくて、情報共有の仕方が社内会議や報告業務(うちの会社は文書での報告がやたら多い)だと、すごく時間がかかる上に、報告を読む人や聞いている人にとってムダな情報もあったりして、つまりめっちゃ効率が悪いんです。
まさにムダと感じています。
このアンケートに回答した営業の人たちも、似たような感じで思っていのではないかな?
先日も、定期的に月1で開催される大きな社内会議があったのですが、ムダと思っている人が多いようで、開始30分後くらいから、「あっ、そろそろ電話が入る予定になってますので・・・。」とかなんとかいって、ポロポロ人が抜けていっていました。
逃げ遅れた私は、仕方なく最後までいたんですが、席の位置の関係で内職するわけにもいかず、無為な時間を過ごしてしまいました(^^;)
社内会議も報告文書も、これまでの形がある程度、決まってしまっていると、なかなか「やめましょう」という勇気ある発言ができにくいものです。
かくいう私も、「再就職して日が浅いし、よく会社のことを知りもしないのに、ナマイキだ〜、とか思われたらいやだな」と、押し黙っています。
周りの人をみても、会議の際に偉い人から死角になるポジションを自分の定位置にするのに成功し、内職に励んでいる人や、目を開けたまま仮眠をとる技を開発した人など、みんな自分なりに有意義に過ごそうと努力はしていますが(?)、「会議やめましょう!」と意見を言うまでには至っていません。
会議は、あれかな、今、流行りのスタンディング形式でやるとか、環境から変えていかないと、なかなか短くはなりにくそうです。少なくともうちの会社では。
こんな感じ? ↓
<画像引用元:株式会社オカムラ・ホームページ>
20年前の状況を思い返してみた
とはいえ、私が働き始めた20年以上前からすれば、男子も女子もかなり「早くお家に帰ろう」意識は高まったように思います。
働き始めた頃といえば、「残業してなんぼ」、「残業してるぼく(わたし)ってカッコイイ」という感覚もがありました。今では、信じられないですよね。
自分の仕事が終わっても、先輩や上司が残っていると、帰りにくかったですから。
今では、フレックスタイムなので、そもそも出勤時間、退社時間がみんなバラバラだし、 自分の仕事が終わったら帰りやすい雰囲気ではあります。
働き始めた頃(20年以上前)、幼児を連れてフランスのストラスブールに留学していた友達に、会いにいったことがあります。
その友達は、留学先の研究所にいるときは、保育園に子供を預けていたのですが、その友達と一緒にお子さんを迎えに行った時の衝撃が忘れられません。
お迎えに行ったのはたしか、午後4時ころだったんですが、その時間帯に、スーツを着たお父さんたちが、たくさんお迎えにきていたんです。
日本では、保育園に父親がお迎えにいくこと自体がレアだった時代、お迎えに、しかも午後4時頃と比較的早い時間に行くなんて!
当時は、本当にびっくりしました。
今の日本は、経済格差が広がって生じている貧困問題とかいろいろありますが、ストラスブールで見た風景に近づいている気はします。
おわりに
このHubSpot Japanの調査、他にも、
「顧客情報が明確に、整理、共有されていない「やみくも営業」状態になっている」とか、
「買い手が営業担当者による訪問を希望する理由は「鋭意業担当者の誠意」と「安心感」。しかし、そうした根強い訪問信仰が残る一方、訪問によって見せた「誠意の対価」として顕著な成約率アップが得られるとは限らない」
とか、いろいろ興味深い結果が出ています。
会議や報告をたくさんしてて、やみくも営業って、どゆこと!?
って営業の実態を知らない私は思っちゃいました(笑)
私はシングルで子育てをしているので、ささっと仕事を終わらせて、すすっと家に帰りたい、というか帰る必要があります。
マシになってきているとはいえ、まだまだムダが多い今の働き方。
なんとか変えていきたいものです。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。