子供が生まれてから一人で映画を観るなんてこと、本当になかったんですが、10年ぶり(かもそれ以上)くらいに、観てきました。
草なぎ剛くん主演の映画『ミッドナイトスワン』です。
9月から公開されており、すでにみなさんあちこちで感想を書いてらっしゃいますが、予想以上にあまりに良かったので、感動がさめないうちに私も感想を書きます✨
画像引用元:映画『ミッドナイトスワン』公式サイト
まだ映画は上映しているので、お近くの映画館のチェックはこちらから!
久々に一人で映画館で観ることになったきっかけ
草なぎ君主演の地味目な映画をやっていることは、なんとなく知っていたのですが、今、映画といえば『鬼滅の刃』(←みてませんが)。
その話題にかくれて、あまり気にしていませんでした。
しかし、11月頃のPTAの集まりで、ふとしたきっかけでこの映画の話になり、『すごくよかった。今年、1番だと思う。』『ストーリーは、う~ん、一言でいいにくいけど、観たらわかる。』等というママ友が2人ほどいて、がぜん気になりだしました。
そして、12月に子供が学校に行き、会社を午前休できるときを狙って、梅田の映画館で朝一番でやっているのを観てきました!
ごく大雑把なストーリー
トランスジェンダーの凪沙(なぎさ・草なぎ剛くん)は、広島から東京に出てきて、新宿のニューハーフショーの舞台に立っています。
ある日、実家のある広島の方から電話がかかってきて、母親(水川あさみ)の育児放棄にあった親戚の子・一果(服部樹咲・新人)を、半ば養育費目当てで預かります。
この一果にはバレエの才能があったのですが、レッスン費が出せるほど裕福ではない環境です。
バレエの月謝のために違法な風俗系のバイトに手をだしかけて、警察に保護されます。
そんな中、一果のバレエの才能を知った凪沙の心の中に、彼女の才能を伸ばしたいという気持ちが芽生え、母のように一果のために生きようと決意するようになります。
途中、一果と境遇は全く違うけれど(すごい金持ちの子)、同じように孤独を抱えている バレエ仲間でライバルで親友の りん が、衝撃的な形で亡くなったり、そのほか、凪沙のショー仲間にもいろいろあったりと、一筋縄ではいかないストーリーです。
*ミッドナイトスワンには直接関係ない近くの公園の写真です。
観ているだけで涙が出てくる
最初、『男っぽい顔立ちの草なぎ君が女装するって、どうなんかな』と思っていました。
でも、映画をみると、そうした男っぽい顔立ちだからこそ、かわいく美しくなりすぎず、男女どちらともみえる姿がリアルで、社会の片隅で必死に居場所を求めて生きているような憂いが感じられて素晴らしかったです。
なりたい姿になれない哀しさが、じわじわ伝わってくる感じとでもいうか。
実生活でも苦労を重ねた(たぶん)、今の草なぎ君だからこそできる役なんじゃないかと、勝手に思っています。
この作品にとって草なぎ君は宝だし、草なぎ君にとってもこの役と出会えてとてもよかったんじゃないかな。
そして、その映画を観れた私も幸せ者です。
草なぎ君と疑似親子のようになる一果も素晴らしい。
ぶっきらぼうなそっけない演技が、本当に『こんな中学生、いるいる。』と妙にリアル。
そして一果の踊る姿の美しいこと。
特に指先、というか腕の動きがとても美しかったです。本当の白鳥のよう。
演じている服部さんは、バレエのコンクールで多くの受賞歴があるそうですが、半端ない説得力。
大げさではなく、踊っている姿を見るだけで泣けてきました。
他のキャストもすごく良かったです。
一果の母親役の水川あさみさんも、最初、すさんだ生活をしているときは、水川あさみだとま~ったく気が付きませんでしたし、田口トモロヲさんの洋子ママも、一果のライバルのりんちゃんも、本当にすばらしかったです。
おわりに
ボキャブラリー不足で、なかなか上手く感動を伝えられないのですが、久しぶりに一人で観た映画で、いい涙を流させてもらいました。
主な登場人物がみんな何らかの形で孤独を抱えていて、社会の中でもがいているという暗めのストーリーではありますが、救いのない話ではなく、希望の持てる、なかなか後味のよい最後です。
公開からすでに3か月以上たっていますが、まだ上映している映画館はあるし、令和3年1月から上映が始まる映画館もあります。
コロナの感染拡大が止まらず、閉鎖空間の映画館には行きにくい状況ではありますが、環境と状況が許すなら、ぜひ観て欲しい、大人な映画です✨
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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