わが家では、小5の子ども用に朝日小学生新聞を購読しているのですが、数日前の朝、子どもが「ママに読んでほしくない記事が載っている」とつぶやきました。
なになに、どういうこと?
子どもが警戒していた記事は、これ。
「子どものスマホ 1日60分まで・香川県議会が条例案に?」(!)
今回は、ツイッターなどで反対意見が相次いだらしいこの条例素案について、ごくごく個人的な意見を書きま~す。
条例素案の内容
【朝日小学生新聞・令和2年1月12日】に掲載されていた記事の内容は、要約すると以下の通り。
18歳未満の子どものスマーホフォンやゲーム機などの使用は、平日60分まで(休日は90分)に、という内容を盛り込んだ条例の素案を香川県議会がまとめました。
中学生以下は午後9時、それ以外は午後10時までにやまさせるよう保護者に求めます。
ネットやゲームの依存症になるのを防ぐのが目的で、努力することは義務づけられますが、罰則はありません。
2月の議会に条例案を提出し、4月の施行を目指します。
・・・小学生新聞の内容は、こんな感じでした。
改めて素案を確認したところ、素案は20条からなり、県や学校、保護者の責務などを明示し、ゲーム事業者にも協力を呼び掛ける内容です。
18条1項が、保護者が子どもとスマホ等の使用のルールを作りましょうといった内容になっており、その続きの18条2項に、話題の「60分」とか「午後9時まで」等が記載されています。
努力義務のみで実効性は乏しくても、いいと思っています
毎日新聞をみると、【条例の検討委員から「実効性が不十分」などと内容の見直しを求める意見が相次いだ】とあったんですが、私は実効性はそんなになくていいと思っています。
わが家では子どもにスマホは持たせておらず、ゲーム機も持っていません。
でも、iPadでちょっとしたゲームをしたり、YouTubeを見るのがわが子は大好き。
YouTubeはダラダラみていることが多かったので、30分経ったら、YouTubeの画面がブロックされる設定をしたのですが、これが子どもに大不評!
「そんなにケチなのはウチだけ~!」とうるさいこと、この上なしです。
いくら、目に悪いからとか、姿勢が悪くなるとか、他の活動(勉強も含む)ができなくなるとか、熱心に説明しても、「〇〇ちゃんは、もっとみてる」とか、文句は尽きません。
そんなとき、「ほら、〇〇県(わが家がある県)の法律(条例だけど)でも決まってるでしょ」と一言いいたいんですよ~。
トラの威を借るキツネ状態ですが、社会的に制限がかかっているということを背景にして、子どもに注意するのと、そうでないのとでは、重みが違うんじゃないかな。
子どもも、「自制しなきゃ」「自分でコントロールしなきゃ」と強く意識するんじゃないかな、と思っています。
子どもをネットやゲームから引き離すには、より楽しいことを増やしたり、家庭で決めたルールをしっかり守らせるように親が頑張れ、というのは分かっていますが、これがなかなか難しいんですよ(^^;)
そして、実効性を追い求めるのも怖いなというのがあります。
実効性というと、すぐに思い浮かぶのは罰則です。
スマホやネットは、ちょっとした調べ物をするときなどにも多用していますし、災害や犯罪に巻き込まれた時にも大いに役立ちます。
いまや日常生活に必要不可欠なものといえますが、その使用について、学校や親に厳しく管理責任を負わされても困るな、と思っています。
制限する必要性は増している
総務省情報通信政策研究所の調査によると、10代の平日のネット利用時間は、
2014年度に100分未満だったのが、2018年度は167分に。
休日の利用時間は、
2014年度の150分未満から、2018年度271分に、確実に増えています。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000644166.pdf
そして、国立病院機構久里浜医療センターが行ったアンケート調査によると、
「ゲームをやめなければいけない時に、しばしばゲームを止められませんでしたか」
「ゲームにより、睡眠障害や憂うつ、不安などといった心の問題が起きても、ゲームを続けましたか」
等の質問に「はい」と答えた割合は、いずれも視聴時間が長いほうが多かったという結果が出ています。
https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document15.pdf
さらにさらに、世界保健機構(WHO)でゲーム障害が新たな依存症とされたことでもわかるように、自分でコントロールできなくなると、怖いですよ~。
骨密度が低下したり、睡眠障害が出たり、お金を浪費したり・・・。
http://www.jec.or.jp/soudan/pdf/102_1.pdf
依存に陥る前に、時間をコントロールすることを意識していくことは大切。
わざわざ条例で規制する必要があるのかという疑問はある
ネットやゲームは一切ダメとは、わたしも思っていません。
健康や社会生活に悪影響がないよう、時間を意識して、楽しく、生活を豊かに便利に使用するのは素敵なことと思います。
そのために、条例の素案にあったように、60分や90分といった具体的な時間の目安を決めるのは分かりやすくていいと思います。
しかし、わざわざ条例で規制するかな~、という違和感があるのも事実。
パンフレットを作ったり、学校で教育するなど、バリバリ啓発活動をするのでもいいのではないかなとも思います。
条例の検討委員は「実効性が不十分」などと内容の見直しを求めているようですが、わたしは条例にするなら、実効性が?でも、努力義務でゆるめにいってほしいです。
条例にするにしても、条例以外の方法でいくにしても、ネットやゲームへの関わり方を、使う人が意識して自分でコントロールし、楽しく利用できるようになれるといいと思っています。
中途半端な終わり方になりましたが、これが今の私の感想です。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!