緊急事態宣言が出て数日がたちました。
わたしが務める職場は大阪。
緊急事態宣言が出た当日・翌日は、人通りにほとんど変化がないかったのですが、日を追うごとに街の人では少なくなり、今では通常の半分以下になっています。
いつもは、混み混みの大阪駅からヨドバシ梅田に行く通路も、楽に往来できるように。
わたしの会社はこれまでは通常営業だったのですが、さすがに上層部も「通常営業ではまずい」と思ったようで、やっとこさ来週から在宅勤務が始まることになりました。
在宅勤務といってもうちの職種の場合、全部、出勤を止めてしまうのは難しいので、社員が部署により5~7割出勤するという、部分的在宅勤務、いわば、間引き勤務という体制です。
しかし今回の在宅勤務、非正規雇用の人の勤務形態をめぐってゴタゴタがあったので、今回はその件について書きます。
ちなみにわたしは、非正規雇用で働き出し、数年前に正規雇用になった立場です。
ことの発端
最初、ざくっと会社の方針として、「社員は5~7割の出勤で、出勤しない部分は在宅勤務で、勤務内容をメールなどで報告」とのアナウンスがなされました。
しかし一方で、「非正規雇用のスタッフは時間給なので、在宅勤務は認められない」とのこと。
会社によると、「通勤でコロナウイルス罹患のリスクがあるので、勤務するかどうかは(非正規雇用スタッフの)判断に任せる。休む場合は有給休暇消化か欠勤で対応してね」・・・。
ええっ!まじですか!?
うちの会社の場合、時間給スタッフの仕事は、基本的に正社員の補助業務です。
正社員が在宅勤務できるんだったら、当然、時間給スタッフも可能なはず。
大阪梅田の道路もすいています/
これはおかしい
という声が、時間給スタッフや、社員たちからあがりました。
ちなみに、社員で「おかしい」と思ったのは、わたしも含めて主に子育て世代の女子社員。
ママ友でパートやアルバイトをしている知り合いが多い人たちです。
その後の展開
疑問を感じた人たちで、労働組合をつつきまわし、なんとか時間給スタッフも在宅勤務OKということになりました。
しかしここでも、壁が。
うちの労働組合のメインの人たちは、正社員の男性が多く、組合自体に占める非正規スタッフの割合も少なめな状況です。
組合のメイン人に、非正規スタッフにも在宅勤務を認めるべきという話をもっていったのですが、最初、問題の所在がよく分からなかったみたいで、
「休んでも、解雇にならないんだったらいいやん」
という反応でした。
まあ、休んでも解雇にならないのはいいのはいいんですが、今回の問題は、業務の性質は変わらないのに、正社員とそうでない人との間に、大きな差が出ること。
そのあたりを、よく説明して、なんとか分かってもらったのですが。。。
けっこう労力がかかりました。
この件について思うこと
最終的に、時間給スタッフも部分的に在宅勤務OKとなったのですが、時間給スタッフは今回のことで、
「わたしたちのことを人間と思っていないのがよくわかった」
「もはや職種(外勤と内勤など)差別を超えて、人種(正社員かそうでないか)差別だ」
と怒り心頭。
そう思うのは、当然だと思います。
本来、時間給スタッフは何かあった時の保障が正社員より薄いので、より待遇や健康等に配慮してしかるべき。
でも、そうではありませんでした。
会社の決定権のある人たちは、もともと正社員でこれからもずっと正社員であろう人たちです。
男性が多く、お友達にも不安定な雇用形態の人がいなさそうな人たちです。
うちの会社の時間給スタッフは家庭を持っている女性が圧倒的に多く(男性もいますが少数)、しょせん「主婦のパート」と思っている幹部が多いのかもしれません。
しかし、そういうお偉いさんでも、「3~5割、出勤しないでね。その分、給料3~5割減らします」と言われたら、経済的な打撃が大きいはず。
それと同じだということが、なぜわからないのか、と思います。
そんなこんなで、来週から部分的在宅勤務に入りますが、非常時に弱いものへのしわ寄せがいくというのを、まざまざとみせつけられました。
私自身も知らず知らずのうちに、差別的な発想をしたり行動をとっていることがあると思います。
アンテナを高くして、できるだけフラットにいけるようにしたいな~と思います。
お互いに健康に気を付けて、非常時でも気持ち豊かに過ごしましょう!