すっかり秋も深まり、山に近いところにあるわが家の周りでは、朝は、すでに冬の気配すらうっすら漂っています。
今回は、そんな秋の夜長、「自分自身について、改めてちょっと考えてみたいな」とか「なんだか、最近ちょっとしんどい。もう少~し楽に生きられたらな〜」と思っている方にオススメの、心理系イラスト&マンガ本、2冊をご紹介します!
今回ご紹介するのは、「それでいい」(by 細川貂々さん&水島広子さん)と「キレる私をやめたい」(by 田房永子さん)の2冊です!
両方とも、内容はご自身のお母さんとの関係にまで遡るヘビーさで、解説も本格的な心理療法などに関する内容が含まれています。
でも、脱力、ほのぼの系のタッチのイラストで話が進められていくので、構えずに気楽にどんどん読み進められます。
私は、両方とも通勤途中の電車で読んでいたのですが、手軽に読める割に、一通り読み終わった後も、ちょこちょこ気になって、たまに部分的に読み返したりしています。
私にとっては、けっこう心にひっかかり、ふと思い出して寝る前などに考える内容が含まれていました。
では、早速2冊のご紹介です♡
それでいい〜自分を認めてラクになる対人関係入門
「ツレがうつになりまして。」や「イグアナの娘」など、映像化もされた本の作者である漫画家の細川貂々さんと、精
神科医でうつ病等の対人関係理論の日本での第一人者と言われている水島広子さんの共著です。
この本を手にしたきっかけですが、臨床心理士会主催の研修会に行った際、出店していた出版社のブースで平積みになっており、「貂々さんの絵は好きだし〜、定価より安いし〜」と気楽に購入しました。
「通勤の気晴らしに読めたらいいな〜」という程度で、当初、内容はさほど期待していなったのですが(すみません!!!)、読んでみてビックリ。
わかりやすい上に、ところどころに挟まっているコラムは本格的な内容で、すごくいい掘り出しモノを見つけた気分です♡
本の中身は、貂々さんが、水島さんの治療を受けるという内容で、話が進みます。
作者の貂々さん、大ヒット作品を世に送り出している方なので、さぞや自分の人生に自信をお持ちだろうと勝手に思っていたのですが、どえらいネガティブ思考クィーンで、生きづらい感満載の方なんです。
そんな貂々さんが、運命の糸に導かれて(?)水島先生と会い、診療室の中で貂々さんが悩みをほぐされていくという内容です。
ここではキーワードとして、「それでいい」という言葉が出てきます。
心がほどける合言葉、自己肯定感が高まる「それでいい」。
「それでいい」と自分を認めてあげて、少しづつ生きずらさから解放されていく貂々さん。
「自分を認める練習」なども紹介されており、わたしもできそうなものを真似して実践中です。相手に自分の気持ちをきちんと伝える・・・とか。
子供やじーじ&ばーば(わたしの両親)相手にもやってます(笑)
ちなみに、水島広子先生の対人関係療法とは、「人間は身近な人間関係によって大きな影響を受けている」という考えをもとに、「対人関係から受けるストレスを減じ、対人関係から得る力を増す」方向で解決をはかるものです。
なにかとネガティブに考えてしまい、自分に自信がもてず、生きづらい感がある方は必読です!
もしかしたら、出口に至るヒントがみつかるかも!
日々のストレス解消には、こちらも💁♀️
キレる私をやめたい〜夫をグーで殴る妻をやめるまで
作者はやはりマンガ家さんの田房永子さんで、この方も「母がしんどい」などのヒット作をお持ちです。
最初、「夫をグーで殴る」という副題部分に引いてしまったのですが、なんだか気になって、こちらは割引ナシの定価で購入しました。
内容は田房さんも貂々さんと同じく、お母さんとの関係などで深く深〜く傷つく体験を重ねてこられて、「自分はダメ」「価値がない」とご自身でも意識しないうちに思い込んでいらっしゃったことに気がつきます。
そうした自己肯定感の低さから、対人関係の中で、ダンナさんを含めた他の人の言動を色眼鏡なしで受け取れず、ささいなことでも自分を批難されていると思い、パニック状態になり→暴力に至ってしまうんですね・・・。
田房さんは、いろいろ試された末、ゲシュタルトセラピーと出会い、「今ここにいる」ということを大事にするということと、自分や相手の「状況」ではなく「心」に注目するということで、劇的にかわっていきます。
ゲシュタルトセラピーって名前がおどろおどろしいので、初めて聞いた人は、
「げげっ、ヤバイ療法なのでは?」
と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。ごくごくまっとうなセラピーです。
興味のある方は、是非、本を読んでみてください!セラピーの具体的な様子が垣間見れます。
「グーで殴る」かどうかはともかくとして、ささいなことで、「あれ、なんでこんなことで怒りが生じるんだろう」と自分でも不思議なくらい、マグマのような怒りが生じることってないでしょうか?
わたしは、言葉や行動にはしませんでしたが(びびりなので、できなかった?)、メラッと怒りの炎が燃えたことは何回かあります(主に元夫に対して(笑))。
今、考えても恐ろしいしんどい経験でいた。。。
そんな経験のある方には、絶対、おすすめです。
おわりに
2冊の本を読んでみて、お母さんとの関係のあり方が、大人になってからの対人関係の持ち方、ひいては、生きやすいか生きにくいかという根源的なものにも、関わってくるんだな〜と、あらためて思いました。
ひるがえって、私は子供との関係、同居している親との関係は、どうなんだろう?
と、2冊の本を読んでから考えることが多くなっています。
人間関係の持ち方も、自分の内面のありようも、生きている限り変えていけるものなので、こうした本を読んだことをきっかけにバージョンアップをはかっていきたいです。
そして、わたしも家族を含めた周りの人も、少しでも楽に満たされた思いで生きられるといいな~、と思っています。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!