この1週間、風邪気味で体調が最悪でした。
熱はなくても咳が出る日は、みんなに迷惑がかかるので、会社を休んだし💧
そんな中、ベッドの中で読み終わったのが
こちら
写真家の幡野 広志(はたの ひろし)さん著の
『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』です。
幡野さんは34歳のときに
治らないがんの宣告を受けました。
その後に起きた家族の変化や、がん患者、
関係者たちへの取材を通して感じたこと
見えてきたものについて綴られた本です。
『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』で有名な岸田奈美さんの本(ブログだったか?)で紹介されていて、そこからきました。
2019年発行の本なのですが、さいわい近所の図書館にあり、そこで借りてきました。
/幡野さん撮影の美しい写真/
がんの闘病記かと思いきや、そうじゃありませんでした。
死と向き合う中で、限りある人生や、自分の死んだ後の奥さんや幼い息子さんのことを思い、生きかたを選んでいく
そんな本でした。
それがタイトルの『選びなおす』に、繋がっているんですね。
驚いたのはキレイ系の話ではない内容。
善意のつもりで土足で踏み込んでくる周りの人や、親に対する切り離し方です。
本の中でがんサバイバーの方など、いろいろな方にインタビューされているのですが、その人たちもおっしゃっているのが
自分の病気については、もう受け入れるしかない。
一生付き合う覚悟もできている。
〜 中略 〜
できれば周囲に静かにしていてほしい。
悲劇の主人公になった親に振り回されるのは、もうたくさんだ。
不謹慎だし、ぜったいに外では言えないことだけれど、自分より先に親が死んでくれたらどんなに楽だろう、と思う。
そうすれば誰にも気兼ねせず、残りの人生を自分の好きなように歩めるのにって、こころの底から思う。
*『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』P.99から引用
命に関わることではないのですが、私は娘の起立性調節障害や登校が安定しないことで、日々、気をもんでいます。
自分が悲劇の主人公になっていないか
ヒヤッとしながら読みました。
幡野さんは本の中で、NASAの家族の定義を
紹介しています。
岸田奈美さんも書かれていたのですが、
これがけっこう面白い。
NASAは家族について大きく
直系家族 と 拡大家族
に分類しています。
シャトルの打ち上げ時には『直系家族』と『拡大家族』の両方が現地に招待されるけど、特別室からの見学が許されるのは『直系家族』だけだそう。
シャトルとの交信も『直系家族』が優先。
軌道周回中のシャトルに問題が発生した場合、NASAからは『直系家族』に対してのみ、逐一連絡が入ります。
で、NASAが定める『直系家族』の範囲は
①配偶者
②子ども
③子どもの配偶者 まで。
自分の親や兄弟は入っていないんです。
血が繋がっている親兄弟は、『拡大家族』のくくりなので、特別室に入れない。
これはつまり、家族という単位が夫婦から始まるという考えなんですよね。
異性婚、同性婚を問わず、自分で選んだパートナーから家族が始まるという発想。
新鮮でした。
親は選ぶことはできないし、兄弟姉妹も選ぶことはできない。
しかし、パートナーは選ぶことができる。
今、私は、自分の血縁について、そこまで割り切って考えることができませんが、親だから、血がつながっているからということに、それほど縛られない考え方もあるんだな、というのがとても新鮮で驚くとともに、『そうだよな』と妙に納得もしました。
私の子どもには、私が重荷だったら、切り捨てて自分の人生を生きて欲しい。
けど、できれば重荷にならないような、いてくれて良かったと思われるような親になりたいな〜、なんて夢想しました。
ではでは
/いろいろ考えさせられました/
/岸田奈美さんの本も面白い/
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