シングル&ワーキングママのぽんちゃん日記

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半沢直樹シリーズ『アルルカンと道化師』。6年ぶりの新作の感想【池井戸潤】

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テレビドラマでブレイク中の半沢直樹シリーズの最新作、『アルルカンと道化師』が9月17日に発売されました。

早速、購入して連休中に読みました。

とても面白かったので、忘れないうちに感想を書いておきます♡

 

 

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まだ銀行の大阪西支店にいたころの話

 

これまで半沢直樹シリーズは、『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』と4冊出ていますが、時系列的にはこの4冊の前、まだナオキが大阪西支店で融資課長をしていた頃の話です。

東京の本部の審査部調査役として活躍していた半沢が、上司と対立して大阪西支店に異動してきて1か月のところから、話は始まります。

 

懐かしの浅野支店長も沢山出てきますよ~。

 

 

あらすじ

 

東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢のもとに、ある日、M&A案件が持ち込まれます。

大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の大阪の老舗美術系出版社・仙波工藝社を買収したいというのです。

ジャッカルの若手カリスマ社長田沼は美術品コレクターとしても有名ですが、なぜ仙波工藝社を買収したいのか?

疑問を感じる半沢や仙波工藝社の仙波社長さんたち。

 

そうした中、大阪営業本部による自分たちの点数稼ぎのための、超強引な買収工作が行われます。

それに抵抗する半沢たち。

営業本部などとの攻防を続ける中で、半沢は徐々に背後にある秘密の存在に気付いていきます。

ジャッカルのカリスマ田沼社長が500億円投じて収集していた『仁科譲(にしなじょう)』の有名な絵『アルルカン』シリーズに、その謎が隠されているのですが、半沢がその謎を解いたときに、とってもせつない真実が!

 

これ以上はネタバレになるので、やめときますが、そういうお話です。

 

 \グランフロント大阪紀伊国屋書店では山積み/

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この本の魅力♡

 

今回は、帯に『探偵半沢、絵画の謎に挑む』と書かれているようにミステリ寄りな話になっています。

といっても、本格ミステリーというほど重層的なつくりではなく、本格的なミステリー小説を期待して読むと、期待外れになると思います。

 

個人的には、経済小説要素30%、ミステリー要素30%、人情噺要素40%くらいかな~と。

 

そうです。

この本の魅力は、一粒で数度おいしい的な要素の多さと、要素の混ぜ方のバランスのよさだと思っています。

 

登場人物のキャラはとても立っているし、いつものように展開も早い。

銀行が舞台なので経済小説のようでもあり、ちょっとした謎解きもあり、さらにほろりとする場面が多い。

なにより主人公の半沢が、銀行員らしい仕事で嫌な上司に倍返しをしながらもバリバリ働いているところがいいです。

今のテレビシリーズのように、政府や政治家という巨悪と戦うのもいいかもしれないけど、銀行内外の分かりやすい敵と戦うのはやっぱり楽しい。

 

そして、仁科譲と佐伯陽彦という2人の画家がキーとなるのですが、その2人の関係と2人を取り巻く人々の話が、かなりほろりとさせられます。

 

わたしは関西出身なんですが、大阪の慣れ親しんだ北区、中央区あたり(たぶん)が主な舞台となっており、そこの会社の社長さんたちのキャラクターも、堂島政子という仙波工藝社の社長の伯母で不動産をたくさん持っているおばあちゃんも、『こんな人、いるいる絶対いる』というような描写だったので、特に面白かったのかもしれません。

 

ついでに、東京中央銀行西大阪支店のビルの屋上にある神社が割と重要な要素になるんですが、大阪の中心をとおる阪神高速環状線を車で走っていると、屋上にちっちゃい神社の鳥居があるビルをよく見かけます。

これまでそれが普通と思っていましたが、小説で東京の人たちがピンときていない様子が描かれていたりして、『そういえば東京のビルの上にはあまりなかったな~』と思ったりもして。

 

唯一『あれっ』と思ったのが、仁科さん佐伯さん画家2人の生活状況。

数十年前にパリに留学して、こんな風に困窮するもんかな?

有名絵画の模写で生活費を稼ぐんだ

明治時代に留学していたような感じに思えるんだけど

美術学校の先生って、こんなに狭量なのかな?

などと、ちょっと違和感を感じましたが、それはわたしが芸術家の生活を全く知らないせいだと思います(笑)

 

 \アルルカンとピエロってこんな感じ?/

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おわりに

 

とまあ、こんな感じで盛りだくさんでとても面白かったので、連休に子供の相手をしながら2日ほどで読んでしまいました♡

 

登場人物がみんな強烈なので、読む人によって感情移入する人はいろいろ変わってきそうです。

わたしは半沢さんの他には、なぜか堂島政子という夫が会社を倒産させてしまったが、その後もしぶとく財産を増やしながら生きているおばあちゃんに感情移入してしまいました(笑)

こういう人になりたいのかも。

 

また、この本には半沢さんと花ちゃんのお子さんも出てきたのでびっくりです。

半沢さんが航空会社の立て直しを図っている頃には、お子さんはもう独立している頃かな。それだと、花ちゃんはめっちゃ若くみえるお母さんだ。うらやましい。

 

いずれにしても、テレビシリーズの土下座強要や大声のシーンは、スッキリするより正直『こわい』と思いながら観ていたので、小説は原点回帰した感じで楽しめました。

興味を持った方がいたら、是非、通勤&通学電車の中ででも読んでみて下さい。

 

ではでは