シングル&ワーキングママのぽんちゃん日記

公認心理師でシングル・ワーキングママの情報発信&つぶやきブログです。起立性調節障害の娘との生活などについて勢いにまかせて書いてます♡

『反貧困学習』はすべての子供に必要と思う。NHK逆転人生『西成高校の挑戦』をみての感想☆

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今日は、気温が高く、お日さまもバッチリ出ており、心の中までなごみました。

 

数日前の1月25日(月)の夜、NHKで放送された『逆転人生~貧困の連鎖を断て!西成高校の挑戦』をみました。

とても印象的な内容だったので、忘れないうちに感想を書きま~す!

 

コロナで家庭の経済状態が悪化する中、『子供の貧困』がいち早く問題となっていた西成高校での取り組みは、今の時代、とても参考になると思います。

 

 

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西成高校の挑戦~番組の内容

 

番組の舞台は大阪市内の府立西成高等学校。

 

この高校がある地域は、子供の親が非正規労働者やシングル・マザーが多く、親から子への「貧困の連鎖」が問題となっています。

その地域の子が多く通う西成高校は、いわゆる教育困難校として以前は知られていたそうです。

 

多いときは年間約100人(!)が高校を中退してしまっていたそう。

 

生徒は学校にきても授業をまともに聞かず、パジャマのような格好で登校する子も普通にいます。

先生が注意しても、反抗すらせずに無視。

勉強以前の状況です。

 

そんな西成高校ですが、10年ほど前に先生たちが生徒の学びを守ろうと活動を始めました。

手始めに、生徒たちの実情を知ろうと、欠席が目立つ生徒たちの家庭訪問を先生たちは始めます。

家庭訪問を重ねる中で浮かび上がってきたのが、生徒たちの想像を絶する苦境。

 

母子家庭なのに、お母さんが数日前に出ていったきり帰ってこず、子供が一人残されていたり、何度電話をかけても、お母さんが電話に出ないので、なんでかなと思ったら、お母さんが精神疾患で自宅でずっと寝ており、電話で出れる状態ではなかったり。

高校生の子が家事を一手に引き受けており、忙しく疲れ切って、学校を遅刻しがち・・・などなど。

 

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そうした状況が分かってくると、先生たちの生徒への対応も変わってきます。

今まで、「なんで時間通りに登校できないんだ。」だったのが、遅れてきても「よく来たね。」となってきます。

 

そして先生たちが行ったのが『反貧困学習』

 

生徒が貧困と向き合い、そこから抜け出すための具体的な術を学ぶ特別授業です。

 

30年間、進学率を上げるために努力してきても上手くいかなったのですが、『反貧困学習』をきっかけとして、深刻な教育困難校だった西成高校は非行や高校中退が激減し、生まれ変わりました。

なんとここ10年は就職内定率100%とか。

 

この番組では、その斬新な授業風景や、先生と生徒の涙の逆転劇を描いているんです。

 

 

反貧困学習

 

授業内容は、ブラックバイトやブラック企業に食い物にされないため、自分たちを守るための法律や制度を調べさせたり、具体的なOBやOGの事例を出してバイトを突然クビになったときの対応方法を考えさせたり。

 

貧困の子供が陥りやすい状況について、実際のケースを元に伝えます。

 かなりリアルです。

 

例えば、母子家庭で貧困のため、病院でアルバイトをしていたSさん。

バイト先の医院を病気で休んだ後、代わりに金曜日に入って欲しいといわれ、それを、用事があるからと断ったところ、突然クビを言い渡されます。

 

こうした場合の対処法は?

 

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最初は、みんな『バイトだから仕方ないやん』的な感じで、援助を求めるところも方法もわからない状態です。ここで労働基準監督署という存在を教えます。

 

実際にSさんは労基署に相談し、『30日前に通告していない不当な解雇なので、解雇予告手当が請求できる』ということを教えてもらい、内容証明郵便で請求したそうです。

手当てが病院から無事に振り込まれた後、Sさんは『お金よりも生きていく自信をもらいました』といったそう。

 

自分の持っている権利に気が付き、その権利を行使して成功するって、これほど人とし自信になることはないでしょうね。

 

 

貧困の現実と向き合い、どう抜け出すか

 

親が無責任だったり、公的支援が不十分だったり、子供が貧困に陥る要素はいろいろありますが、その現実としっかりと向き合った後で、どう抜け出すかが、幸せに生きるために大事なところです。

 

『親がどうであろうと、まわりがどうであろうと、一人で生きていく力を身につけさせる』のが高校生活ということを、先生がおっしゃっていました。

 

福祉制度はいろいろあり、それを十分に活用すればかなりなところがカバーされますが、ほとんどが申請主義なので、その制度を知らなかったり、アクセスできないと使えないんですよね。

 

最近の子はスマホをよく使っているので、そんな制度、調べるのは簡単にみんなできるのかな、と思っていたのですが、番組では調べ方がわからない生徒たちに

「『女性 応援 制度』とかで調べてみ」

とか、先生がアドバイスしています。

 

 先生たちが、朝、生徒を起こしに行ったり、生活保護の申請に付き合ったりして、中退しなくていいようにします。

 

そして、卒業時にちゃんとしたタチの悪くない会社に就職でき、安心して働けるように、先生たちが多くの地元企業をまわり、就職先を開拓していきます。

 

高校生で出産し、幼い子を育てながら通学していた生徒も、無事にちゃんとしたところに就職でき、今でも正社員で元気に働き子供も大きくなっています。

 

今でもたま~に、高校で妊娠してそれが原因で退学となったり、自主的に退学した体になったり、という話を聞きますが、若年で子供を持つ人にこそ、学歴や職業は必要なんですよね。

 

すばらしい取り組みだと思います。

 

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貧困じゃない子にも貧困教育は必要と思う

 

この番組をみて、先生たちすごすぎると思いました。

困っている状況の子には、おせっかいすぎるほどやっていい、というかやらなくちゃ届かないんだな、と感じました。

 

全部が成功例というわけではないでしょうが、中退率が劇的に減って、就職率がめっちゃ高いというのは立派です。

 

それとともに、この『反貧困学習』はすべての子供に必要なんじゃないかと思いました。

 

コロナ禍での経済状態の変化もそうですが、人はいつ貧困に陥るかわかりません。

わたしも夫との関係が悪くなり、経済的に大変だった時期があるんですが、それまでは『まさか、自分が』と思っていました。

 

そうしたときの準備という意味もあるし、一方で、経済的に恵まれている子は、周りの子も経済的に恵まれている環境の場合が多いので、『自分が恵まれている』 ことに無自覚になりがちです。

 

私立のセレブ中高一貫校に行っていたら、夏休みに本人が希望したら、親は喜んでお膳立てして、語学留学するのは『普通』でしょうし、そうした人たちが大きくなって社会の中枢で働く場合も多でしょう。

 

そうしたときに、自分たちの生活が『普通』なのではなく、『恵まれている』とちゃんと自覚できることは大切なことだと思います。

 

恵まれていると自覚できたら、努力以前の問題で、学歴がつめなかったり仕事につけなかったりした人への配慮も生まれるでしょう。

 

努力できない人や、努力しても報われない人を貶めるのではなく、恵まれている自分たちの立場や能力を、報われない人たちの役に立つ方向で使えるようになると思います。

 

というわけで、『西成高校の挑戦』はとても印象的な内容で、『反貧困学習』はすべての子供に触れて欲しい内容でした!