池上彰さんの新刊書『知らないと恥をかく世界の大問題13~現代史の大転換点』を読了したので、感想を書きます♪
この本、今年の6月10日発売の新刊で、大人気『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズの13巻目です。
時節柄、ウクライナ問題への言及が多かったのですが、そればかりではなく、最近池上さんの本をたくさん読んでいる私でも、『ほぉ~』なところが散見されました♪
現在われわれが、大きな歴史の中でどの位置にいるのか、考えるきっかけになる一冊と思います♡
池上さんもロシアのウクライナ侵攻には驚いた!?
今年2月24日のロシアのウクライナ侵攻、わたしは本当に驚きました。
軍事による領土拡張は20世紀で終わりと思っていたので、心底驚きました。
それ以来、世界情勢のことがとても気になり、ロシアやウクライナの情勢や、地政学的な本を読んでいます。
ついつい、読みやすい池上さんの本を中心に偏って読んでおり、すっかり池上説が私の中での定説と化してます(笑)
で、情報を山のように持ち、沢山の本を書き、テレビでニュース解説を日々してい池上さんですら
『ロシアのウクライナ侵攻』~中略~まさか、21世紀になって、このような世界史が大きく変わるような出来事が起こるとは思っていませんでした。
引用元:『知らないと恥をかく世界の大問題13』(p.22)
池上さん著の他の本でも書かれていたのですが、今年、2月にロシアがウクライナに侵攻した問題、突然始まったのではなく、8年前の2014年にロシアがウクライナ領土のクリミア半島を占領したころからの一連の流れの中で起こっています。
プーチンは『大ロシア復活』を目論んでいる。
この話は、知っている人は知っていたと思うのですが(私は今回のことが起こるまで知らなかったし関心も持っていなかった(^^;))
それを認識していた人たちですら、本当に侵攻するとは思っていなかった人が多かったようで、まさに衝撃の事件でした。
帯にも書かれているように、プーチン暴走です。
分かりやすいイラスト(^^;)
歴史は繰り返さないが韻を踏む
これは、アメリカの作家、マーク・トゥエインが言ったとされる有名な言葉ですが、この言葉は本書の中で、繰り返し出てきます。
『歴史は繰り返さないが韻を踏む』。つまり、過去の歴史をそのまま繰り返すことはないけれど、韻を踏む形で非常に似たようなことが起こるということです。
引用元:『知らないと恥をかく世界の大問題13』(p.234)
日本の政治においても、戦後、政治中心⇒経済中心⇒政治中心という風に繰り返しているようですし、世界のパワーバランスも主役を変えながら、同じようなことを繰り返しているようです。
ヨーロッパの覇権争いでも似たようなことが繰り返されているよう。
今回のプーチンの暴走は、ニュースなどで、ヒトラーやスターリンに例えられていますが、それも『繰り返さないが韻を踏』んでいるということなのかもしれません。。。
だから、歴史は若い頃からしっかり学ばなけではいけないんだなと感じます。
麻布中の社会の入試問題にびっくり
この本の本筋とは外れるのですが、エピローグに麻布中学入試の社会科の出題に関して書かれていました。
なんと
麻布中学の2022年度入試問題(社会)は画期的でした。
最初から最後まで難民に関する問題だったのです。
『コンビニエンスストアの店員さんって外国人が多いなあと思ったことはありませんか』
から始まって、難民の定義とは何か、日本で難民申請がなかなか認められない状況が続いていること、日本政府が難民審査でこういう質問をすることをあなたはどう思いますか?
と問うのです。
引用元:『知らないと恥をかく世界の大問題13』(p.263)
小学生に出す問題としては、私などは信じられないくらいハイレベルで、素晴らしい設問でびっくりしちゃいます。
すでに2月頃に話題になっていたそうですが、私、子どもが中学生になってから、中学入試にすっかり興味がなくなり、話題になっていたことすら知りませんでした(^^;)
調べてみたところ、模範解答的なものは麻布中学は発表しておらず、中学入試塾の先生や難民などの専門家、そうでない人たちが解いてみた解答が、ネットでいろいろ出ていました。
単なる知識だけではなく、それを有機的に生かしつつ、自分の頭で考える、そうした能力が今後、必要となるだろうことがよく分かるような出題でした👏
ヨーロッパもユーラシアもアメリカも
この本のいいところは、今話題のロシア、ウクライナ問題にページをある程度裂きつつも、中国やヨーロッパの他の国、さらに日本の戦後の政治の流れや、給料が30年間上がらない問題についても、広範に取り上げられているところだと思います。
今起こっていることは突然起こったことではなく、一つ一つの事象も相互に関連していることが多いことが、本書を読んでいると実感できます。
バタフライエフェクト(小さな変化が時間の経過とともに大きな変化になること)という言葉も思い出されました。
\私的には中国が気になる/
『歴史の転換点で日本はどう振舞うか』
エピローグで書かれている言葉です。
こうした答えのない問題を自分事としてしっかり考えるためには、単なる知識ではなく、精神的に成熟するための教養が必要なんだなと、改めて本書を読んで感じました。
麻布中学の入試問題は小学6年生に向けて出された問いですが、これからを担うそうした若い世代に教養を高めていただきたいのはもちろん
大・大人である私も日々、教養を高めるべくいろんなことに興味をもって、自分の頭で考えていくクセをつけていきたいなと思いました。
新書なので気軽に手に取れ、読みやすい、でも考えさせられる『知らないと恥をかく世界の大問題13』
今の時期に読んで、よかったです♪
ではでは
\こちうらは中高生向けですが大人も読みごたえあり!/
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