110番登録って、ご存じですか?
自分の携帯に110番を登録しとくこと?
いえいえ違います。
110番登録とは、ストーカーやDVの被害者が,事前に警察で電話番号を登録しておくと制度です。事前に登録しておくと、登録者が110番通報した際に、警察官がすぐに駆けつけてくれるんです。
DVやストーカー被害にあっている方は、もしもの時に備えて、強く登録されることをお勧めします。
では、さっそく110番登録について説明していきましょう。
110番登録のススメ
先日、知り合いから、高校生の娘さんがストーカー被害にあっているが、どうしたらいいか、相談を受けました。
まず警察に相談するように伝えたのですが、その際、110番通報登録をして欲しいと申し出るよう勧めました。
110番登録は、数年前に元夫と別居後&離婚前に揉めていたときに、私も利用していた制度です。
私も最初は110番登録について知らなかったのですが、いろいろ怖いことがあって最寄りの警察署に相談に行き、そこでこのシステムを教えてもらいました。
ストーカーやDVの被害者が警察に相談に行くと、警察では相談機関を紹介してくれたり、パトロールを強化してくれたり、裁判所で行う保護命令(被害者への接近を禁じる命令等を加害者に出してくれる)制度の説明をしてくれたりするのですが、私はこの110番登録が一番心強かったです。
ストーカー被害やDV被害にあっている方は、ぜひ、110番登録を検討してみてください。
ストーカー&DV被害者のみなさま、110番登録で自分の電話番号を警察に登録してもらい、安心に暮らしましょう♪
110番登録のスゴイところ
110番登録とは、ストーカーやDVの被害者が事前に警察で電話番号(スマホでも固定電話でも)を登録しておくと、その番号から110番通報したら、警察官がすぐに駆けつけてくれるシステムです。
何がすごいって!?
それは
状況を説明しなくても警察官が来てくれる
通常、110番通報をした場合『事故ですか?事件ですか?』から始まり、自分の名前はや電話番号、通報の内容などを一通り警察官に説明しなくちゃいけません。
でも、でもですよ。
家の中で、今、まさに暴力を振るわれかけている場合、はたまた、通勤帰りに歩いていて人通りがない道に入ったとたん、いきなり加害者が速足になって急接近してきた場合、通報してゆっくり冷静に状況なんて説明できるもんじゃありません。
特にDVやストーカーは、交通事故などとは違い、加害者が顔見知りだったり、そこに至るまでの状況が込み入っていたりで、説明が一筋縄ではいかないことが多いです。
その点、事前に110番登録していると、110番登録者が通報したら、110番通報を管理している警察の通信指令室(府警本部、県警本部などにある)のコンピューターに通報者の名前や住所、被害内容(ストーカーか、DVか)が表示されます。
そして登録者に関しては、原則、警察官が駆け付けてくれることになっています。
つまり、気が動転していたら絶対に難しい、状況説明が不要な状態で、警察官が駆け付けてきてくれるんです☆
めっちゃ安心じゃないですか? 心強くないですか?
私はめっちゃ安心でした!
場所を伝えなくてもGPSで特定して警察官が来てくれる
この110番通報、スマホの番号を登録しておいたら、GPSで現在地も特定してもらえます。
DVは被害を受けるのは自宅内が多いでしょうが、ストーカーの場合、どこで被害にあうか分かりません。
自宅以外でも、職場や学校の建物の中だったり、通勤・通学途中のルートだったり、ちょっと遊びに行った先だったり。
そうしたとき、『〇〇駅の近くのローソンを曲がってすぐの・・・』とか場所をいちいち説明しなくても、というかできなくても、来てもらえるんです!
なんて心強いんでしょう!
何も喋れない状況でも来てくれる
さらに、これは私が警察署で登録をすすめられた時に説明してもらった、未然に事件を防げた成功例なんですが
★車で男性に連れ去られた女性が、無言のまま110番につなぎ続けて、無事保護されたり
★元恋人がストーカー化し、被害者が襲われたとき、緊急配備の指令が無言通報から40秒以内で出て、警察官が臨場するまでの時間も10分程度という速さだったそうです。
これらのケースは、残念ながら実際に連れ去られたり、怪我させられたりしています。
でも、そうしたまともに通報できない状態で、110番登録していないと、もっと大変なこと、下手すりゃ死亡していたケース。
ここまでに至らなくても、比較的限られた人間関係の中で起こることも多いストーカーやDVは、最初はそうでもなくても、一気に加害者の行為がエスカレートすることがあるので怖いんです。
緊急事態の際、こちらが喋ることができない状態でも、電話をつなぎ続けたまま救援を待つのは、こちらの状況が音や話し声で警察に分かってもらえるので、とても有効な手段です。
しかし一方、警察の問いかけの音声も入る場合があります。
その音声が大きいと加害者に気づかれて、スマホを破壊されたり、連れ去れている途中で捨てられたりする恐れもあります。
できれば、こちらの音声をオンにしたまま、先方からの音声をミニマムにする設定であればいいですね。
いずれにしても、備えはしておいた方がいいです。絶対。
事態を重くみてくれる
加害者は外ヅラがいい人も多いです。
DVなどで自宅に警察官に来てもらっても、さっきまで殺されそうな勢いだったのに、警察官が臨場してくれたとたん、加害者が超常識的ないい人みたいな対応を始めたりして、容易に被害を受けていることを信じてもらえないこともままあります。
その点、110番登録をしておくと、登録の時点で事前に細かく経緯や相手の様子を説明できるので、真摯に対応してもらえる可能性が高まります。
私は1回、本当にヤバイことがあって、これまで生きてきななかで、その時1回だけ110番通報しました。
警察は、すぐに駆け付けてくれ、加害者は当時はまだ離婚前だったので夫だったのですが、家庭内のこと等とあしらわれず、すごく丁寧に神対応してくれました。
本当にありがたく、頼もしかったです。
今、無事でこうしてブログを書いていられるのも、あの時の警察の対応のおかげ。感謝、感謝。
安否確認をしてくれる
これはもしかしたら、都道府県あるいは警察署によって対応が違うかもしれませんが、私が110番登録をした警察署では、月に1回程度
『その後、お変わりありませんか?』
『心配なことはないですか?』
と安否確認の電話をいただきました。
これも何気に『警察が私のことを見守ってくれている』感があって、安心感が増しました♪
110番登録の方法
相談先
相談&手続き窓口は、警察署の生活安全課です。
交番ではなく、警察署です。
また、都道府県でシステムが分かれているようなので、職場や学校のある都道府県でも登録した方がいいと思う場合、相談にいった警察署で相談してみて下さい。
複数の警察署に登録した方がいい場合は、教えてくれます。
相談時間は、ゆっくり丁寧に話を聞いてもらうには、できれば平日の執務時間帯(朝9時から夕方5時ころ)に行くといいでしょう。
担当者以外でも話は聞いてくれますが、やはり担当者の方が知識がある場合が多いので、事前に警察署に確認して担当者が対応できる日時に行くとスムーズだと思います。
都道府県の警察署一覧
各都道府県の警察署一覧のリンクを貼っておきます。
地元の警察署の生活安全課で相談してくださいね。
北海道地方
北海道★北海道警察ホームページ-方面本部・警察署などの所在地・電話番号-
東北地方
宮城★宮城県警察/警察署マップ
秋田★ホーム | 秋田県警察
関東地方
千葉★警察署 | 千葉県警察
東京★所在地から探す 警視庁
神奈川★神奈川県警察/わたしの町の警察署(警察署名から探す)
新潟★警察本部・警察署のご案内【県内の警察署】 - 新潟県ホームページ
長野★警察署/長野県警察
富山★警察署一覧|富山県警察
福井★https://www.pref.fukui.lg.jp/kenkei/kemubu/somuka/ichiran/ichiran.htm
東海地方
岐阜★警察施設(本部・警察署)所在地 - 岐阜県公式ホームページ
三重★三重県警察オフィシャルサイト/Mie Prefectural Police Headquaters
滋賀★県内の警察署|滋賀県警
和歌山★あなたの街の警察署|和歌山の警察|和歌山県警察ホームページ
中国地方
岡山★組織(警察署) - 岡山県警察 - 岡山県ホームページ(岡山県警察)
島根★島根県警察:県内各警察署
徳島★警察署トピックス
高知★警察署案内 | 高知県警察ホームページ「こうちのまもり」
九州地方
長崎★警察署 | 長崎県警察(Nagasaki Prefectural Police)
警察に提供する情報
相談に行って110番登録してもらう際、こちらから提供する主な情報は、住所、氏名、年齢、自宅やスマホの電話番号、被害内容(ストーカーかDV被害か)です。
わたしは、いろいろ相談しているうちに、110番登録をするよう警察で強く勧められたという流れだったので、これまでの経緯もかなり詳しく聴いていただきました。
ストーカーやDVは状況が千差万別で、虐待などと同じく、警察の方も事案の緊急度の判断がしにくいと思います。
今後のためにも、加害者の情報やこれまでの経緯や今の状況について、詳しくお伝えしておいた方がいいでしょう。
#9110の電話相談もあるよ
ストーカー、DV専用ではないのですが、多岐にわたる相談を総合的に受け付ける警察の電話番号もあります。
それが#9110。(←番号の前にシャープをつける)
犯罪や事故の発生には至ってないけど、身近な不安を警察に相談したい、また、110番をかけるほど緊急ではないけど警察に対応して欲しいときにかける番号です。
相談ジャンルは、悪徳商法、暴力団関係、家事関係など、なんでもOK。
もちろん、DVやストーカー相談の窓口も教えてもらえます。
警察官の職務執行に関する苦情もOKです(笑)
『#9110』は全国共通で、全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。
都道府県警によって、相談の受付時間は異なります。
例えば、山形県警の場合、年中無休で24時間受け付けており、平日の執務時間中は専門の相談員が対応してくれ、平日の執務時間外や土日祝日には、当直者が対応してくれます。
執務時間のみの対応のところも多いです。
土日祝日や執務時間外はテープが流れたり^_^
県警本部の力の入れようによって、いろいろなんでしょう(^^;)
ダイヤル回線や一部のIP電話からはつながりませんのでご注意を!
おわりに
110番通報って、とっても勇気がいります。
『こんなことで通報していいの?』
『通報したら、ますます大事になってしまう』などなど。
110番通報は、しないで済んだらそれに越したことはありません。
110番登録も、一生しないでいられたら、それに越したことはありません。
でも、ストーカーやDVの被害者は、日々、不安にさらされていることが多いです。
そうなるとその不安な状態が当たり前、その不安の元となる行為も当たり前と、どんどん不安や危険に対して鈍くなっていきます。
そうした鈍感さは、自分自身を守るための精神的な作用(『感じないようにしなければ、やっていけない』状態)ではあるのですが、冷静な判断ができなくなっている場合も往々にしてあります。
不安なことや恐怖を感じることがあったら、まずは警察やその他の専門機関に相談してみてください。
私は警察で相談した時に、110番登録をしてもらい、それで生活上の安心を得て、心の平静を保つことができました。
そして110番登録をした際、警察の担当者に
『加害者の困った行為があったら、ためらわずに110番通報してください』
といわれ、事態が切迫した際に思い切って110番通報し、被害を最小限で食い止ることができ、助けられました。
110番登録は使わないで済むことがベストですが、『こういう手段がある』ということを、ぜひ、知っておいてください。
知っているだけで、不安は和らぎます。
そして、いざというときに、あなたやあなたの大事な人の安全を守ってくれるはずです。
怖い怖い特殊詐欺についてはこちら/
長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました!